2014-10-29 23:54:00

【投資家別投資手法】対個人投資家 板読み術公開

 前回【分析】投資家を3つに分けて特徴を分析 投資家別投資手法と板読みを公開板読み術を紹介しましたが、さらに今回は、個人投資家について深く分析していきます。メインプレイヤーが個人投資家の場合どのように戦略を立てて取引すればいいのか公開します。


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個人投資家の特徴


個人投資家の特徴は下記にまとめました。

保有期間:短期
目的:大きな目的はない。
手法:短期値幅取り。感情による売買が多い。
注文方法:証券会社からのネット注文でアルゴリズムなどの高度な注文方法を使えない。
資金:少ない
行動:大きな板などにすぐ反応し利益があればすぐに利確することが多い。

個人投資家を大きなくくりにして表すとこのようになります。


個人投資家判別法


 ではどのようにしてメインプレイヤーを知ることができるのでしょうか。それは出来高を見て判断します。機関投資家と個人投資家の決定的違いは資金量です。資金量の多い投資家が売買すると当然出来高が増えます。出来高はごまかすことができませんのでこの指標を使って判別します。銘柄や時間によって出来高は大きく違います。なので銘柄別の時間別出来高を把握する必要があります。下記が「とある銘柄」の時間別出来高です。


表1:とある銘柄の時間別出来高
この表から9:00、10:30、12:30、14:00の時間に売買が集中していることがわかる。

このように時間別出来高を把握しておき出来高の多いときと比較して出来高が少ない場合は個人投資家しかいないと判断します。表1の場合、売買が集中しない時間帯に出来高が900以下の場合、個人投資家がメインプレイヤーと判断します。
※極端に板が薄く出来高がない場合は流動性の問題で取引しないほうが無難です。


戦略


 個人投資家の特徴を踏まえて売買戦略を考えていきます。大きく分類して2つの戦略になります。

1.連動
 まず値動きを予想します。個人投資家は、売買する明確な目的もなく相場を主導する資金量もありません。よって値動きに意思はありません。意思のない場合は、日経先物や指数、セクタ内の銘柄の値動きに大きく影響を受けます(連動する)。従って売買する銘柄の値動きだけでなく日経先物や指数、セクタ内の銘柄の値動きを監視する必要があります。それらの銘柄が大きく動いた場合は、先回りして取引対象の銘柄に注文をいれましょう。

2.板読み
 個人投資家は資金量はありません。大きな板をドンドン約定していくパワフルな売買はできません。このことを考慮して下記板をみてください。

87000 915
56000 914
34000 913
1000  912
4000  911
           910 5000
           909 3000
           908 9000
           907 5000
           906 1000

このような板の場合、大きな板を切り崩してブレイクしていく値動きを想像できるでしょうか。できないと思えば場合は空売り、できると思えば買いをいれましょう。私はこのような場合、空売りを入れます。なぜなら個人投資家は資金がないため、板をブレイクさせるパワーはないと判断するからです。

もしブレイクしてしまえば損切りします。その場合、機関投資家の参戦が想定されるので対機関投資家用の戦略を立てる必要があります。機関投資家の場合はリスク軽減のため見せ板や高度な注文で存在を隠そうとします。板の状況や歩み値で機関投資家の行動を見破りさらに確信を強めましょう。

参考記事
【必読】機関投資家とアルゴリズムの特性を利用した板読みテクニック公開


さいごに


 これらは基本的に経験と推測によって戦略を立てています。実際に取引してみてどのような値動きになるか確認し、自分で戦略を立てましょう。またこのような視点で板や値動きを予想するとかなり面白いです。この記事を参考にいろいろな視点で値動きを予想して戦略を立ててみてはいかがでしょうか。





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