2015-07-11 16:57:02

【事例有】たった5つの項目をみて大量保有報告書を読む方法 株価に影響を与えた報告書厳選3つ

大量保有報告書には上昇する材料となる情報が記載されている場合があります。大量保有報告書を目にしなにが書いてあるかわからず拒絶反応を起こし見るのをやめた人もいると思います。そこで今回大量保有報告書の読み方と、提出後株価に影響をあたえた事例を紹介したいと思います。


  • SPONSORED LINK



大量保有報告書とは


大量保有報告書は、上場会社の株券等や投資証券等を発行済総数の5%以上保有した場合金融庁に提出する義務があります。提出期間は、大量保有者になった時点から5営業日以内になります。

提出後、株券等保有割合が1%以上増減した場合や株式を担保に差し入れた場合、商号や住所の変更などには、5営業日以内に変更報告書を提出しなければなりません。5%以下になった時点で変更報告書を提出した後は、変更報告書の提出義務はなくなります。


大量保有報告書の閲覧方法


大量保有報告書は、EDINETの使用が義務化されているためEDINETから閲覧することができます。EDINETは開示用電子情報処理組織で開示された書類をホームページ上で閲覧できるサービスです。これにより大量保有報告書含む有価証券報告書等の開示書類を閲覧することができます。

EDINET閲覧用検索ページ
検索ページから「書類種別」項目の「大量保有報告書」にチェックをいれて検索ボタンを押すと閲覧できます。


大量保有報告書の読み方


検索から大量保有報告書の提出日順に一覧を見ることができます。

「提出書類」には大量保有報告書、変更報告書、訂正報告書、短期大量譲渡と書かれている書類が確認できるとおもいます。各書類の提出義務をまとめると下記になります。

1.大量保有報告書
上場会社の株券等や投資証券等を発行済総数の5%以上保有した場合

2.変更報告書
発行済総数の5%以上保有した状態で株券等保有割合が1%以上増減した場合や株式を担保に差し入れた場合、商号や住所の変更などあった場合
※5%以下になった時点で変更報告書を提出した後は、変更報告書の提出義務はなくなる。

3.訂正報告書
既に提出した報告書(大量保有報告書・変更報告書)に誤りがあった場合

4.変更報告書(短期大量譲渡)
過去一定期間の最高保有割合の2分の1未満となり、かつ、当該最高保有割合から5%を超えて減少した場合


「コード」は、提出者の個別認識番号になります。
「提出者/ファンド」は実際に大量保有し提出義務が発生し個人投資家やファンド名になります。
「発行者」とは株券等を発行した企業のことで大量保有された上場企業のことです。
「PDF」をクリックすると提出された書類の内容を見ることができます。


株価に影響を与えそうな項目


書類の内容を見るといろいろな項目がありどこを見ればいいのかわからなくなります。そこでどこをみればいいかポイントをまとめました。


1.表紙の【変更報告書提出事由】
変更報告書の場合、提出事由書かれています。ここに「株券等保有割合が1%以上増加したこと」「株券等保有割合が1%以上減少したこと」など書かれている場合はさらに詳細をチェックする必要があります。ここに「住所変更」など書かれていた場合、株価に影響しそうな変更がない場合が多いのでさらに詳細を見る必要がなくなります。


2.【保有目的】
ここに「純投資」「提案行為」など投資に関することが書かれている場合はさらに詳細をチェックする必要があります。ファンドが提出した場合は、「貸借取引等」、「ディーリング業務等」と書かれている場合があります。「貸借取引等」は信用取引の貸し株ための在庫などのことで、「ディーリング業務等」と書かれている場合は、委託ではなく自己売買による取引のことです。

この場合は株価に影響を与えるが微妙ですが詳細を見て判断します。逆に「株式交換により株式の割り当てを受けたもの」など増資によるものや「安定株主として保有」などの代表取締役の保有に関することは株価に影響を与えないので詳細を見る必要がなくなります。


3.【株券等保有割合】
ここで保有割合のチェックをします。大量保有報告書の場合は「上記提出者の株券等保有割合」を確認し「変更報告書」は、「直前の報告書に記載された株券等保有割合」と「上記提出者の株券等保有割合」の割合を確認しどれくらい増減があったか確認します。

連名での提出の場合は個人個人の保有割合が書かれているので、確認してもあまり意味がありません。その場合は、一番最後のページぐらいまでにスクロールしていき最後に書かれている【株券等保有割合】の項目を探します。そこにまとめて計算された【株券等保有割合】が記載されているのでそこを確認します。


4.【当該株券等の発行者の発行する株券等に関する最近60日間の取得又は処分の状況】
ここにはどのようにして取得したが詳細が書かれています。「取引した日」「数量」「場内外取引の別」「取得又は処分の別」を確認します。「場内外取引の別」に「市場内」と書かれている場合は私たちが実際に株取引している同じ板で取得または処分したことを意味します。

この場合株価に影響を与える可能性があります。「株券等の種類」が「新株予約権」の場合は新株予約権を行使し大量取得しただけなので株価の急騰をするような材料ではないので閲覧を中止してもかまいません。


5.【保有株券等の取得資金】
どのような資金で取得したか確認できます。自己資金や信用取引で取得したなど確認できます。一応確認しておく程度でいいです。


株価に影響を与えた報告書


直近で株価に影響を与えた報告書を紹介します。


例1:ITBOOK
投資家・ファンド:梶弘幸
保有割合:35.37→10.06%

35%保有する大株主が市場内と市場外で4月~6月にかけて処分しています。
提出日:保有割合
2015.06.17:35.37→26.00%
2015.06.17:26.00→22.01%
2015.06.26:22.01→17.92%
2015.06.26:17.92→13.83%
2015.06.26:13.83→10.06%

初めに提出された06/17から7営業日連続で陰線を引き下落しています。マイナンバー関連として個人投資家に人気がありましたがこの書類確認後買い控える投資家が急増したかもしれません。




例2:4678 秀英
投資家・ファンド:コマンドエヌ
保有割合:0.00→8.61%

2015/06/17日から7/8までに市場内で取得しています。
提出日:保有割合
2015.06.24:0.00→5.07%
2015.06.24:5.07→6.30%
2015.06.26:6.30→7.40%
2015.07.08:7.40→8.61%

学習塾の再編期待で注目を浴びている秀英です。2015/06/24にいきなり関西の企業2社が大量報告書を提出し高値圏にあった株価はさらに急騰しました。今も買い増しを続けています。大量報告書・変更報告書を確認すると【保有目的】には「重要提案行為等」と書かれており取得はすべて「市場内」で行われていて自己資金額と借入金による取得だと確認することができます。今後の展開に期待です。




例3:2352 エイジア
投資家・ファンド:フュージョンパートナー
保有割合:0.00→25.58%

2015/05/25日から6/30までに市場内で取得しています。
提出日:保有割合
2015.07.03:0.00→12.77%
2015.07.03:12.77→19.69%
2015.07.03:19.69→25.58%

25%までの大量取得を全て市場内で取得しています。【保有目的】には「業務提携に向けた検討のため」と書かれています。提出翌日はストップ高になっています。大量取得されたエイジアは「事前の接触ない」といっており把握していなかったようです。7/6のニュース記事では議決権ベースで30.43%取得し筆頭株主になったと発表しています。


エイジアの事例では、大量報告書を確認し翌日寄りで買ってストップ高直前までひっぱり大きな利益を得ることができました。


さいごに


取得者に元村上ファンド系ファンドや有名個人投資家の名前がでるとすぐ株価が反応する場合があります。大量保有報告書には上昇のカギとなる情報が記載されているので積極的に閲覧しほかのプレイヤーと差をつけるようにしましょう。





記事検索